多職種連携会議を開催しました

令和7年9月25日(木)に当院会議室にて
「看護業務の負担軽減 ~入院時必需品レンタルシステム導入後の業務負担の内容について~」
という題材で、看護部長、看護副部長、各病棟看護部代表(師長や主任)、精神保健福祉士等の
職員の方々と、今年度から導入を開始した※「入院時必需品レンタルシステム」を利用後の、
業務負担の軽減された内容と、今後の課題について議論を交わしました。


 ※「入院時必需品レンタルシステム」とは
  入院の際に必要となる衣類・タオル類・日用品・紙おむつ類を
  日額定額制のレンタルでご利用頂ける有料サービスのことです。

病棟職員からの意見(以下、意見の内容が重複しているものもあります)

導入に伴い、他の業務などに回せる時間が、どの程度確保できたか

〇入浴日に2~3時間。夜勤帯に1時間を、
 衣類の回収・洗濯・たたみ・返却に充てることができた。
〇毎日の洗濯やオムツの補充時間合わせ2~3時間、入浴日なら4時間程度、
 日勤、夜勤での汚染したツナギの下洗い時間が0.5~1時間程度
 等を確保できた。
〇オムツの注文、私物庫を整理する週1回のに1~2時間が空いたことと
 肉体的な労働負担も軽減された。
〇時間的なものでは表せないが明かに負担が軽減したと実感できる。

業務の負担軽減をどんな事から実感できるか

〇洗濯機・乾燥器の故障に関するトラブルが減った。
〇洗濯業務を患者様に関わる業務に回せるようになった。
〇夜勤帯で行っていた業務の1部を日勤帯に回せるようになった。
〇洗濯物・タオル類、ラバーシーツのリネン類、衣類の管理が容易なった。
〇下洗い等汚染衣類の処理の手間が減った。
〇介助を要する患者様の箸やスプーンの洗浄・管理の手間が減った。
〇オムツ・消耗品の注文、管理を患者様毎に個別で行っていた手間が減った。
〇入浴時・汚染時の洗濯業務に追われる時間が多かったが軽減した。

確保できた時間が有る場合、その時間をどのような事に活用しているか

〇爪切りなど患者様の身の回りの事に関わる時間に回せるようになった。
〇患者様とのコミュニケーションの時間に充てられるようになった。
〇レクリエーションや定期的な患者ミーティング等の時間に回せるようになった。
〇カンファレンスや看護計画の見直し時間に充てられるようになった。
〇病棟内の清掃時間に充てられるようになった。
〇感染症対策の病棟ラウンドの評価に充てられた。

今後、確保できた時間を何らかの業務改善に利用する希望はあるか

〇患者様のリハビリやADLアップの運動の付き添い等に時間を充てたい。
〇カンファレンス内容の充実など。
〇患者様が季節感をスタッフと感じられるように、季節に合わせた創作を
 スタッフと一緒に行う時間等にしたい。
〇ラジオ体操や歩行運動など、患者様のADL維持やスタッフと関わる時間を作りたい。
〇環境整備の充実。
〇患者様の高齢化に伴い、個々の介護業務に充てる時間の増加が予想されるため、
 確保できた時間を効果的に利用できるようにしたい。

【まとめ】

①衣類・リネンの洗濯と管理、オムツなどの消耗品の補充と管理にかかる業務について
 明らかに負担軽減が図れ、スタッフも負担軽減効果を実感できた。
②確保時間は、業務が煩雑化する以前に行えていた事にあてられ、業務の質や患者様と
 関われる時間に充てられるようになっている。改善の余地はある。

【最後に】参加スタッフの意見まとめ

 本年度の新規入院の実態傾向から、精神疾患のみの入院患者様の割合が減り、基礎疾患や
身体合併症に罹っている高齢の患者様、認知症で周辺症状が激しく在宅や施設での対応が
困難となった患者様等の入院割合が増加し、加えて当院療養病棟の入院患者様の高齢化に伴う
不安定な心身状態の長期化などがみられており、現在、これらの要因から看護負担が増大して
いることを実感しています。
 入院時必需品レンタルシステム導入に限らず看護負担軽減の取り組みを、今後も検討し
さらに推進していく必要性があります。                      
                                (以上)

2025年09月25日